2エレメント キュービカルクワッド(14/21/28) CQアンテナの自作となるとパーフェクトクワッドのキットが有名だけれど、折角作るならすべて自作した方が後々のメンテナンスも都合がよいので、この際、すべて自作にすることにした。 東京時代のローカルOM(JH1BXH 加藤氏)に相談したところ、いろいろな点でアドバイスをくれたのと、他はルーフ・アンテナ・ハンドブックを参考にした。(同氏はこのハンドブックにデルタループの製作記事を出しておられる。) 基本的な部材は:
エレメントのコーナー部処理 エレメントのコーナー処理方法を色々考えたが、ルーフ・アンテナ・ハンドブックに紹介されているジャンパー方式を採用した。 これはアクリル板を四角に切り、これを介して右写真のように処理する方法で、この方法だといかにスプレッダーが風に翻弄されてもコーナーには殆ど負荷がかからない。 実際、この方法によりエレメントの切断は一度も経験していない。 写っているクレモナロープは台風時、アンテナが風で向きを変えられるのを防ぐためのもの。 普段はスプレッダーに巻き付けてある。 性 能 実はこのアンテナ、完成時にインピーダンスとSWR調整はしっかり取ったものの、FB比の調整は殆ど行っていない。 なにせ、クランクアップタワーなので、調整の度にタワーを上下せねばならず、しかも、屋根の影響からか高度15mの時とフルアップ時では放射パターンが全く違う。 15m程度ではダイポールに毛の生えた程度のパターンが、フルアップ時にはまあ一般に言われる2エレのCQのパターンより幾分悪い程度の指向性・・・・いや、ちょっとバックが抜けすぎているかな。 ただ、この土地は田んぼを埋め立てた地のせいか接地抵抗のメリットが大きいようで、この程度の調整でも成果は高く、あえてこれ以上の調整はやってません。 それに有る程度バックが抜けた方が使いやすいしね。 東京時代、自分でCQ出してのDX応答率は限りなくゼロに近かったが、このアンテナにしてからは特にロングパスのヨーロッパ方面は高くなり、何度かパイルになったこともある。 その直後、JAやヨーロッパの局がCQを出し始めた・・・・なんて経験は無かったことだ。 しかもその内、何度かはパワーを10Wに絞って出したCQだった。 100Wにしたところで、せいぜい3db程度の違いだからそれほど強力な電波になるわけでは無いのだけれど、このアンテナを使い始めてからパイルの中でのコールでもそれ程ストレスを感じなくなった。 まして14MHzでの応答率は相当に高い。 と言うわけで、当分FB比の調整をすることは無さそうだ。 アマチュアハムとしては失格の考え方かも知れないけれど。 耐久性 2009年現在、このアンテナを上げてから15年近くが過ぎようとしている。 この間のトラブルについて書いてみると、
因みに、台風時の風の強さがどの程度かと言うと、僕が小学校の時、裏にあった小屋(物置でタンスや家財道具が入っていた)が丸ごと、1m以上有るブロック塀を飛び越して隣の田んぼに飛ばされたことがあった。 ただ、一度だけ以下のような経験をしているので、風が直接原因でこのアンテナが壊れるとは思っていません。 タワーをベランダに近い所に設置しているので、クランクダウン時はアンテナをベランダと平行に下ろす必要があると先に書いたけれど、これと逆のことをしてしまったんです。 つまり、クランクアップ時アンテナが完全に家の屋根より上に出ていない状態でローテーターを回転させた。 どうなったかと言うと、エレメントが瓦の端に引っかかった状態でタワーが上がっていく。 途中で異常に気付き、直ぐにタワーを停止させて2階ベランダに出てみて驚いた。 スプレッダーがまるで、墨吐いて逃げる時のたこの足のようになっている。 あわててクランクダウンして点検したがなんと、どこも異常がない。 こんな状態になる風速と言うのは60mでもあり得ないと思う。 恐るべし浜口計器。 5/8λ 50MHz用GP 調布で使っていたTA-334を使わなくなったので、このアンテナの部品とCQ製作時の廃材を使って製作し、マスト頂部に取り付けた。 ただ、アンテナアナライザーで計ってみると・・・・本当なのか???? なんと50〜53MHzをSWR1.8以内でカバーしている。 インピーダンスも問題ない。 お陰でSSBとFMを全くチューニング無しでオンエアー出来る。 ホンマかいな。 CQ製作と同時期に製作以来、トラブルは全くなし。 2009年現在まで一度も触っていません。 第一、このアンテナまであの細い(φ60mm)マストを登っていくのはごめんです。 但し、月1回のタワー点検ついでにCQと共にアナライザーでインピーダンスとSWRのチェックは行っています。 その他、これまでに自作したアンテナ
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