フィリピン |
小学校の時、確か学研の『科学』についてきた付録のピンホールカメラを作って撮ったのが僕の最初の写真撮影。 その後親父のToyocaflexを高校まで使い、高三になってヨーロッパ旅行のためにキャノンFtbを買った。 これはロンドンに着いて暫くの後、知り合った英国人に売ってしまった。 従兄弟がくれたポラロイドも売り、ロンドンで使っていたのはオリンパス・ペンEE。 ハーフサイズのバカチョンだ。 そして今はミノルタX−700。 僕は昔からフラッシュやストロボで撮った写真は嫌いで、どんなに暗くともこれらは使わないのだが、この写真も窓から差し込んでいる自然光を使って撮った物。 このパイプオルガンは世界唯一の竹製のものだそうで、これで演奏したミュージックテープを買ってきたが、何ともまったりした音。 僕は小さい頃から教会の空間が好きなので、この教会ではすっかり時間を潰してしまった。 取引先の工場はぐるりが高い塀で囲まれており、大きく頑丈な鉄の門がある。 中の敷地を、常時数人のショットガンに番犬を連れたガードマンが巡回している。 僕がどこかへ出掛けると言うと、このガードがついて回る。 Vipじゃあるまいし。 下の写真の場所へ行くときも、後ろの席にこのガードマンが座り、しっかりガンも携帯しているようだった。 僕がシートベルトをしようとすると、ダメだと言う。 理由を聞くと「万一外から銃撃されたとき、シートに伏せられないから」だと言う。 成る程納得。 どこにも彼がついて来るので、僕は朝5時に起きて一人で街をぶらつくはめに。 所で、社長が僕に尋ねた。 「何故空港の近くに工場を造ったか解るかい」 「そりゃ流通の利便性を考えてでしょ。」 「いいや、この国に何か起こった時、俺達華僑はいつでも直ぐに海外へ飛び出せるようにさ。 そのためにカナダには土地も買ってある。」 人にはその数だけの人生があり、民族や国家にはその数だけ、いやそれ以上の歴史がある。 そこから生まれてくる価値観も当然、同じ筈はない。 そこに彼らのしたたかさを見ると共に、悲しさを見たと思うのは僕の思い上がりかも知れない。 |
日曜日、取引先の社長が良い所へ連れてってやると言うので出掛けてみた。 車で何時間走ったろうか、結構山奥の道を走って着いたのが上の写真の場所。 修道院のようだったが、すっかりフィリピンにいる事を忘れてしまった。 向こうに見えるのはスモーキーマウンテンでは無いのだ。 |
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