Scepter10

購入の経緯
 リビング兼ダイニングで使っている3Wayスピーカーを娘の部屋に持っていくことになり、これに代わるスピーカーを探していた。 ネットでいろいろ探していると、四国の大洲市にある某リサイクル店で非常に程度のいいScepter10が、しかも結構安価で売りに出されていた。 元旦早々で店が開いているかもわからなかったが、早速電話してみることにした。
 無事に繋がり、まだ売れていないことを確認し、状態を聞いてみると音出しは問題ないが、持ち帰りのみ対応で発送は出来ないとのこと。 ここ、淡路島の洲本から大州となると高速料金とガソリン代がままならない・・・・・片道270〜80Kmだけど、大洲へは一度、手前の内子までなら何度も行ったことがある。 交通費は高くなるが、なにせ価格は安い・・・と言うことで「明日見に行きますので、試聴で来るようにしておいてもらえますか」ということになった。
 翌日、正月早々、朝7時に起きて早速大州へ一人で向かった。
開店早々のリサイクルショップに着き、早速現物を拝見して試聴してみたが何の問題もない。 程度もいいし、音も問題ないようである。
「こんなに程度いいScepter10、安すぎませんか?」
「いや、これ結構長期在庫なんで困ってたんです」
なんと正直な・・・これは値切り材料になるが、正直には誠意で応えるのが道ってもんでね、値切りなしの言い値で購入を決定。 その後、淡路島から来たと言うとこのスタッフ(店長さんだったようで)、信じられないという感じで「いやあ、申し訳ないので気持ち分だけ値引きさせてもらいます」と言ってくれた。 でも、すでに十分安い価格で購入できたし、正月の暇つぶしドライブも出来たので値引きはご辞退した。車まで物を運んで貰いお礼を言うと「いや、こちらこそ助かりました、本当に遠路有難うございました。」と店長さん。
帰路、高速に乗る前に家内が作ってくれたおにぎり弁当を食べ、給油してノンストップで自宅へ。

Scepter10
 Scepter10は1976年に発売された音響のスピーカー。
38cmのウーファーと音響レンズが付いたホーンの2Way構成。 38cmのウーファーにホーンと言うと、以前使っていたタンノイのG.R.F.メモリーに近い。
 使用目的は音楽鑑賞以外にTVの音も出せるようにするので、TVの音楽番組や映画鑑賞用になる。 いや、映画鑑賞がメインになるかな。
 Scepter10の上に載せてあるのはクリスキットのマルチセルラーホーンで、僕が作ったもの。 航空べニアのホーン合わせ部分の空間には石膏を流し込んである。 Scepter10にはホーンが搭載されており自作ホーンは不要なんだけど、オーディオルームにはプロが作った同じホーンがあるため、箱の中にしまっておくのも勿体ないので超小型スーパーツイーター(Taket-Batpure)を付けて使っている。

 このツイーターにこんなホーンは不要なんだけど、まあ、せっかく作った本人の自己満足ということです。 どんなふうに取り付けているのかは後述しております。

不具合発生と修理
 購入から数週間が過ぎたころ、SF映画を見ていると右側スピーカーの音が時々こもる・・・いや、これはホーンドライバーが働いてない症状が発生。 
 まずは原因の切り分けのため、手持ちのテスト用小型SPを繋いでみると問題なく音が出ている。 と言うことはSP側の不具合と言うことになる。 SPが原因ならネットワークかモードセレクター、ユニットの接点などの接続不良が一番考えられる。
 早速、ウーファーを外し、モードセレクターを外して点検してみると案の定、モードセレクターから線が1本外れている。 多分、古いSPなので半田クラックが発生していたが、大洲からの移送中の振動でこのクラックが進み、映画鑑賞時の大音量による振動に耐えられずポロリ・・・・・と推察する。
 モードセレクター  再半田の様子
 ウーファーとツイーターのゲイン調整用にアッテネーター(ATT)が使われているのが普通だけれど、このSPはメーカーであらかじめセットされた三つのパラメーターをこのモードセレクターで選ぶようになっている。
 このセレクターとネットワークを結ぶ線が断線しているので、これを再接続するが、念のため左右両方のセレクターの全ての線を再半田した。
 ついでにセレクターを接点クリーナーで洗浄し、接点復活液を微量だけ塗布して終了。 この復活液や接点グリスはくせもので、塗布し過ぎると汚れや埃を呼んでしまう。
 以上で修理完了。

スピーカーユニット
 38cmあるウーファーの程度も良好なのだけれど、経年のへたりや少しだらしない中低域対策も兼ねて以下の対策をした。
・エッジに水性ラバーダンプ剤を塗布。
・コーン紙にポリマー系コーティング剤を塗布。
 最初はバスレフポートを塞いで吸音材を詰めることも考えたが、ものは試しとファンテックの上記製品を使ってみた。 結果は良好で音に締まりが出てきたし、ウレタンエッジの加水分解促進を遅らせる効果も得られる。
 
スーパーツイーター
 先に書いたように、使わなくなった自作マルチセルラーホーンをしまっておくのは勿体ないので、試しに購入した超小型スーパーツイーターをこれに接続して飾り代わりに使っている。 このスーパーツイーターは本当に小さいので、スピーカーのバッフルに張り付けただけで良いのだけれど、そこは僕の遊び心です。
   
 Scepter10と自作ホーン  スーパーツイーターを入れたケース  後方からの様子
 スーパーツイーターを収めているケースは塩ビ管の継ぎ手を加工して製作し、これも遊び心でですが、一応、塵や埃除けのため網戸の補修シールをケース内に設けてあります。 まあ、いい時間つぶしにはなりました。
 
 折角メインSPを変えたのと、昔使っていたヤマハのフィールドプロセッサー(サラウンド)と4チャンネルアンプを修理したのでエフェクトSPを追加することにした。 と言っても、ボーズなんかの中型SPを天井に吊るのはやめたいし、ここは超安価にこだわりたい。
 そこで、比較的いい音だと評価が高い百均のPCや携帯用SPセットを使ってみることにした。
壁や天井への取付はホームセンターで適当なものを購入する。 詳細は次のサイトでご覧ください。