自作アンテナ

デルタループアンテナ(50MHz)

 東京時代に使っていたナガラ製TA-334のアルミパイプを利用して作ったGPも製作から二十年を過ぎ、そろそろ飽きてきたこともあり、簡単で耐久性のあるシングルデルタループをこのパイプとSUS撚り線で作ってみた。
 製作にあたり、ここはやはり既存GP同様TA-334の部品を極力利用することとする。
取り敢えず使えればよいと言うのであれば手持ち材料でも組めるが、ここは台風の通り道であり、おまけに山からの吹きおろしの強風対策が必要。 強風でエレメントが切れたりすれば、あの怖いアンテナマスト(直径6cm)によじ登らねばならない。 60越えのおっさんにとってはできるだけ避けたい事態である。
 そこで、エレメントのコーナーやバランとの接続部などは、少しだけ複雑構造になるがジャンパー線を設けることにした。 この方法はCQでも使っており、お陰でCQ製作以来二十年以上、エレメントは一度も切れていない。

基本構成
 水平エレメントにアルミパイプ3本を使い、これにSUS撚り線を使ってデルタループを構成する。 コーナーやバランとの接続は前述のとおり、ジャンパー部を挿入することによりR端子に無理な力が加わらないようにしている。
 バランは大進無線のキットを購入し、バラン本体をアクリル板に取り付けてマストに設置。 SUS撚り線との接続部もジャンパー部を設け、万一、SUS線に強大な力が加わってもバランケースに力が及ばないようにしている。

調整方法
 アルミパイプを3本構成とし、両端パイプを固定してあるトライドンバンドを緩めて端末パイプを出し入れしてエレメント長を調整する。 これを動かすとループ斜辺の角度も変わるので、SUS線が緩まないよう都度バランも上下させる。
 上記の調整でSWRは50〜51.4MHzまでを1〜1.2でカバー。
僕は上記の範囲でしかQRVしないが、50MHz帯すべてを使ったとしても実用上問題ないレベルかとは思う。

試験運用
 2019年5月12日
コンディションはよくないが、SSBを聴いていると比叡山移動の局がCQを出している。
JE3ARO/3 早速コールしてみると一発でとってくれ、リポートはお互い59だった。
まあ、相手は4エレのHB9CVであるからこんなもんでしょう。

   
 バラン  水平エレメントへの取付  給電部

 毎度のことながら、アンテナ関連は基本的に手持ち材料で製作することにしている。
今回はSUS撚り線とバランのキットを購入した。
製作から設置、調整をその日のうちに済ませる即席ぶりだけれども、構造面では毎年来る台風でも向こう20年位はノーメンテで働いてくれることを期待している。 最もアルミパイプはもう40年も前のものだから、果たしてこれからどれくらい耐えてくれるのか・・・・・・

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