オーディオルーム

 平屋本建ちと増築した2階建ての構成から成る我が家だが、僕等がUターンで淡路に帰ったのをきっかけに本建ちに僕等が住むことになった。 ただ、僕等が長く住むには間取りが生活スタイルに合わないのと、複数の補修が必要だった事もあり建て替えする事にした。
 幸い僕の竹馬の友が設計事務所をやっているし、弟は大工と来ている。 これをきっかけに本格的なアンテナタワーを建てる事と、オーディオ専用ルームをプランに入れることにする。 
 オーディオルームと言っても、本格的な音響対策をやっていたのでは幾らお金が掛かるか分からない。 そこで、出来るだけお金を掛けない方法をとるのが一番いい。 弟に相談して安く上げる方法を検討してみた。 ただ、デザインは僕の独断で決ることにした。

 当時僕が使っていたスピーカーはタンノイのG.R.F.メモリー。
このスピーカーはバスレフ方式で、低域をゆったり(締まり無く・・・・とも言えるかも知れないけど)出すタイプで、全室洋間のプランである我が屋にそのまま置いたのでは何となくブーミーになる気がした。
そこで、以下のような仕様にする。

1.スピーカー周りは吸音材を使う。
2.吸音部上の天井は傾斜させる。
3.床は15mmのコンパネの上に12mmのフローリングを張る。
  (この方が15mmフローリング材を一枚貼りするよりはるかに安くて丈夫。 全室この構造。)
4、ピアノを置く場所と、吸音材で囲まれた部分の床は更に補強。
5.スピーカーと向かいの天井にスリットを付ける。
※ 家は重量鉄骨で壁には100mmのALCを使用し、ALCと壁の間は全て断熱材充填。

窓を二重窓にする事も検討したが、予算が限界だったのと、少なくともオーディオの音で近所や隣の部屋に迷惑を掛ける事もないだろうとの予測からこれは取りやめた。 

 工事が始まると設計した友や弟、他の業者といろいろ遊び感覚で話し合い、いいと決まった事は即実行(変更)して行く。 この時ほど友人や弟、その仲間の有り難さを思い知った事はない。 無線の設備にしてもそうだが、材料のあまりを持ってきてくれてそれを利用してくれるので懐は全く痛まないで済んだ訳だ。
 

 いざ完成したオーディオルームで音だし。
結果を書くと、これは大成功だったっようで、定位はカチッと決まるし、音の奥行きや鮮度、透明度も綺麗に出ている。 
何人か、同じスピーカーを使っていると言う方が聴きに来られたが、音の自然さと定位の良さ(もともと同軸型で定位はいい筈なんですが)、奥行きや音の広がり、余韻・・・・・かなり驚かれていたようだ。 
【注】上の写真と図はクリスキットに変更後の様子。
   吸音壁の一部を反射材(と言ってもシナベニヤ)に変更し、長女が描いた絵を立てかけてある。